グループホーム

Group Home

 グループホームとは,病気や障害等で生活に困難を抱えた高齢者が,専門スタッフによる身体介護と機能訓練,レクリエーション,生活援助などを受けながら,少人数で共同生活をする社会的支援形態である。

 社会福祉法人や地方自治体,NPOなどによって運営される地域密着型の介護施設であり,入居者が介護スタッフのサポートを受けながら,5~9人を一つのユニットとし,家庭に近い環境で,入居者の能力に応じてそれぞれが料理や掃除などの役割を持ち,自立した生活を送ることで,地域での自立活動を助けると考えられている。入居者として認知症高齢者,精神障害者,知的障害者を対象としているグループホームがあり,それぞれ介護保険法,障害者自立支援法により法定事業として定められている。

 介護保険制度とは,介護が必要になった際に,住み慣れた家庭や地域で安心して生活ができるよう,介護を社会全体で支えようという制度であるが,認知症高齢者を対象としたグループホーム(認知症高齢者グループホーム,認知症対応型共同生活介護)では要介護認定が入居条件の一つになっており,要支援2から要介護5までの認定者は利用可能である(ただし,要支援2の者は「介護予防」の指定を受けている事業所のみしか利用できない)。また,グループホームは地域密着型サービスのため,施設のある市町村に住民票があることが入居の基本条件となる。

 障害者自立支制度とは,障害者の地域生活と就労を進め,自立を支援する観点から,障害の種類(身体障害,知的障害,精神障害)にかかわらず障害者の自立支援を目的とし共通の福祉サービスを提供し,働く意欲と能力のある障害者が企業等で働けるよう福祉側から支援する制度であるが,障害者を対象としたグループホーム(共同生活援助)は,地域において自立した日常生活を営む上で,相談,入浴,排泄又は食事の介護その他日常生活上の援助を必要とする障害者(身体障害者にあっては,65歳未満の者又は65歳に達する日の前日までに障害福祉サービス若しくはこれに準ずるものを利用したことがある者に限る)を対象としている。

【関連用語】

認知症高齢者グループホーム,認知症対応型共同生活介護,共同生活援助